代表質問・一般質問

令和5年9月定例会

押田 大祐おしだ だいすけ

質問日 令和5年9月8日(金)
区分 一般質問
一問一答
  • 消防団について
  • アピアランスケアについて

令和5年9月定例会 本会議 一般質問(押田議員)

消防団について

押田 大祐

消防団の活動拠点である分団器具置場だが、平成31年3月定例会において、当時の消防局長は「消防の施設、車両の整備状況は全国的に見ても非常に高い水準にあると言える。消防分団器具置場の年2か所の改築整備は将来を見据えた妥当な計画だと考えている」との答弁があった。
富山市内には88の置場があり、年2か所ずつだと44年での建て替えになる計算だ。
消防分団器具置場の改築については、過去の答弁において、富山市総合計画に位置づけ年2か所のペースで整備するとしているが、過去10年程度の消防分団器具置場の改築ペースはどうなのか。

消防局長

過去10年間で15か所、年平均1.5か所のペースで改築を実施している。

押田 大祐

市総合計画に位置づけた年2か所には届いていない。
富山市で一番古い置場は総曲輪分団の置場で52年間、その次は三郷分団で48年と伺っている。事実、この夏に三郷分団の置場を見に行ったが、屋根がさびて雨漏り等が著しく老朽化した状態だった。
今後の消防分団器具置場の改築ペースについて見解を問う。

消防局長

資材価格などの上昇の影響もあり、改築に係る事業費が富山市総合計画前期基本計画の初年度となる平成19年度に比べ約2倍に増えていることや、一般的には単年度で改築工事が完了するところ、立地条件等により2か年となるケースも増えていることから、改築のペースは計画より遅れている。
しかし、市内には88か所の消防分団器具置場があり、毎年2か所を目安として改築事業に取り組みたい。

押田 大祐

改築のペースを年2か所とすることは、消防団機能が低下させず、地域住民の安心・安全を守ることに寄与する消防行政の重要な役割だと受け止めていただきたい。
さて、消防団に配置されている消防ポンプ自動車は市全体で88台ある。
器具置場同様、これだけの消防車両を消防活動に支障が出ないよう点検や修繕等を行い、維持管理に努める必要があると思うが、消防団車両の耐用年数について問う。

消防局長

消防車両の耐用年数について、消防ポンプ車メーカーからは、15年を推奨しているが、走行距離や維持管理の仕方などで変わるので明確に示したものはない。
消防団車両の更新サイクルは約25年となっているが、走行距離は少なく、道路運送車両法に基づく6か月点検や車検等の法定点検に加え、各分団で毎月2回点検を行い、車両の維持管理に努めていることから、本市では明確な耐用年数は定めていない。

押田 大祐

使用年数が長くなれば、いざというときに故障で使用できないとか、車両自体やポンプ等の装備品の修繕部品がなくなることも危惧される。
現在使用している消防団の車両で最も使用年数が長いものと、消防団車両の更新計画について問う。

消防局長

最も使用年数が長いのは26年経過している。
消防団車両の更新は、使用年数や故障履歴、老朽度合い等を勘案して、毎年3台を目安として更新する計画である。

押田 大祐

故障や修理の可否の面で不安が残る。
消防車両の更新計画に対する過去5年間の実績を問う。

消防局長

毎年3台の消防団車両を更新し、総務省消防庁から、令和元年度に1台、令和4年度に1台の計2台が無償貸付事業で配備され、合計17台を更新してきた。

押田 大祐

過去5年間で17台を更新、年間で言えば3.4台ペース。26年間がかかる計算。
計画通り毎年3台更新ですと、88台を更新するのに29年間程度かかる。
26年、29年は長いと感じる。
消防車両を長期間使用した場合、修理不能となることはないのか、また、装備品である消防ポンプの性能が低下も想定されるが、それにはどのように対応するのか。

消防局長

消防ポンプ車メーカーからは、消防車両を長期間使用した場合でも部品が供給できることを確認しており、これまでも部品の調達ができずに修理不能となったことはない。
消防局では、毎年、全ての消防ポンプ自動車等についてポンプ性能検査等を実施し、国が定める動力消防ポンプの技術上の規格を定める省令に規定する能力を満たしているか確認し、不備があれば速やかに整備等の対応を行っている。

押田 大祐

市民の安心・安全、生命を守るための消防車両なので、年間3台の更新は最低限確保して欲しい。

アピアランスケアについて

押田 大祐

この補助制度については、決まって国の動向を見るとか、現時点では導入を考えていないという答弁だった。
しかし、アピアランスケアを必要とする人々にとっては切実であり、重要な問題と感じ、改めて問う。
アピアランスとは、手術や投薬などによる外見の変化に起因するがん患者の苦痛を軽減するケアとされている。
抗がん剤で抜けた頭髪をウイッグで、乳がんの切除手術でなくなった乳房を補整乳房でカバーすることでがん患者のケアを行うことだが、病気をして収入がダウンしている中で医療費もかかり、その上で高額のウイッグや補整乳房を用意することは大変なことだ。
補助制度があればと思うがん患者の気持ちは十分に理解ができる。
アピアランスケアにおける本市の役割について問う。

福祉保健部長

富山市民病院においてがん相談支援センターとして機能を担う「がん何でも相談室」を設置し、がん看護専門看護師などががんに関する相談を受け、その中でアピアランスケアについての相談に対応している。
本市ではそのほかにアピアランスケアに関する取組は行っていないが、一部の中核市においてはホームページを活用して情報発信を行っている、本年6月定例会においても答弁したが、こうした取組などを参考にして、アピアランスケアの啓発や情報発信の在り方について検討したい。
全国の市町村においては、ウイッグなどを使った整容的ケアに対する支援としてがん患者用補整具の購入費用の助成が広がっており、全国の中核市においては、62市のうち32市において実施。本市を除く県内の14市町村においても既に実施されている。

押田 大祐

県内15市町村中の14市町村が補助制度を導入している。導入していないのは富山市のみ。
北陸3県においても、福井県、石川県は全市町が導入している。
北陸3県で、富山市だけが導入していない。
本市もアピアランスケアに対する補助制度を導入すべきと考えるが藤井市長の見解を問う。

藤井市長

自分だけで解決できない問題を抱えている方には寄り添って一緒に考えてあげることを信条としており、こうした他都市の状況を考えると、がん医療の進歩に伴い、がん患者の方が、がんになっても治療と仕事を両立し、治療後も同様の生活を維持するためには、治療に伴う外見の変化などの患者や家族の悩みや不安に富山市として寄り添うことが重要な役割と考える。
今後、がん患者用補整具の購入費用の助成について支援の在り方も含めて検討してまいりたい。