令和4年9月定例会 本会議 一般質問(久保議員)
職員懲戒審査委員会について
久保 大憲
令和4年6月定例会において、職員懲戒審査委員会について設置すべきと提案したが、改めて職員懲戒審査委員会の設置について当局の見解を問う。
企画管理部長
市では県を通じて総務省自治行政局に照会したところ、職員懲戒審査委員会は、必要に応じて設置するのではなく、必要に応じて開催するという解釈になるとの連絡が県を通じてあった。この技術的助言を踏まえ、関係規則の制定に向けた準備を進めている。
久保 大憲
(6月定例会では設置しないとの答弁から一転)私が主張・提案した通り、設置に向けて動き出されたことを心から歓迎。
一般質問のあり方について
久保 大憲
自由民主党会派は、個々の議員に様々な市民の声が届けられ、会派全体で共有し、当局の皆さんと意見交換をしながら、本市の現状や課題を明確にした上で、全国の先進的な事例、関連法令や国の方針について政務活動費を使って調査・研究をしている。
活動の集大成の1つである一般質問では、単に数値や見込み、予定、所見をただ聞くだけではなく、しっかりと自分自身の考えを持って、問題は何なのか、どう解決していくのか、問題提起・提案型の質問となるように取り組んでいる。
一方で、問題提起や提案型の質問をすると、一部の方から自民党らしくないと御批判をいただくこともあったが、今では以前より多くの市民の皆さんから御意見や御相談、そして応援の声が寄せられるようになった。
問題提起、提案型の質問について藤井市長の見解を問う。
藤井市長
議員は、常日頃から住民との対話を重ねている。地域の課題や声を酌み取っている。久保議員も地域を回られて、自治振興会等いろいろな声を聞き、それを当局や執行機関に定期的に、あるいは緊急的に伝えている姿を私も拝見しており、質問においても、地域の声を酌み取って、先進事例などの調査・研究を重ねながら、政策の提案を行ってこられたものと理解をしている。
今後も二元代表制を構成する長と議会が互いに切磋琢磨し、対等の立場に立って建設的な議論を進めることで、住民全体の福祉向上と活力ある地域社会の実現を共に力を合わせて
目指してまいりたい。
令和4年8月に発生した豪雨災害について
久保 大憲
本年8月13日の集中豪雨により、私の地元の堀川南校区でも浸水被害が発生した。私の家の前の水路も初めて溢水した。現在の旧富山市の浸水対策において降雨強度を5年確率と
想定しているが、8月13日の降雨強度は、何年確率に相当するのか。
建設部長
参考値ではあるが、本市が独自に設置した雨量計では秋吉地内において1時間当たり98ミリメートルの値を観測しており、これは約100年に一度の確率で発生する降雨量に相当する。
久保 大憲
100年に一度の雨を想定したインフラ整備をしようとすると、一つ一つの施設規模が大きくなる。そうなれば当然費用もかさむことになる。下流側から整備すると、毎年のように浸水が発生するような箇所の浸水被害をなかなか改善できない。
100年に一度の雨を想定したインフラ整備ではなく、まずは従来通り5年確率で浸水対策をしていただきたい。
ソフト面の対策として、市民一人一人が防災意識を高めて、災害発生が予見される場合には被害を最小限にするための行動と、発生後は混乱を避け、被害状況の把握や地域全体で助け合う仕組みが必要であり、その中で自主防災組織の役割は大きいと考えるが見解を問う。
防災危機管理部長
各地域の自主防災組織は、平常時には防災知識の普及や防災訓練の実施に取り組み、災害発生時には避難誘導や救出・救護活動の実施に加え、災害に関する情報収集・伝達など、地域における防災活動の要としての役割を期待している。
本市では、町内会単位だけでなく、小学校区全体で1つの自主防災組織を結成している地域もあり、活動状況も様々である。自主防災組織が結成されていない地域があることも踏まえ、災害発生時における行政と地域が連携した情報の収集・共有体制の在り方について今後、検討する。
職員懲戒審査委員会について
久保 大憲
線引き都市計画は富山市では高岡市と共に昭和46年に線引き制度が導入された。昭和40年代は、日本の総人口が毎年平均123万人増え、経済的には第二次高度成長期として大変な経済成長を記録した時代である。
そこから50年余りが経過し、社会情勢は大きく変わった。昭和40年代の責任世代だった諸先輩方が当時の課題に真正面から向き合い、将来の都市の在り方について、当時の社会情勢や将来を見据えて法律を制定し、無秩序な開発行為を規制したことで、日本の発展に一定の秩序をもたらすことができた。
現在の社会情勢や将来を見据えれば、都市計画の在り方について見直さないといけないことは明らかである。
大切なことは、現在の責任世代である私たちが諸先輩方の思いをしっかりと受け止め、次世代のために最良の決断をすることである。過去の経緯や惰性で議論や結論を先延ばしにすることは、私は諸先輩方に対する背信行為だと思う。
都市計画の抜本的な見直しについて、すぐに見直せとは言わない。見直しについて検討を始めるべきではないか。
企画管理部長
現在、富山県では、都市計画区域の整備、開発及び保全の方針、いわゆる都市計画区域マスタープランの見直しを進めている。県では今年度末までに素案を策定し、令和5年度末を目途に都市計画決定を行う予定。
次期富山市都市マスタープランは、県の都市計画区域マスタープランの内容を踏まえ策定することから、各都市計画制度の役割と特性を踏まえ、必要に応じて見直しを行う。
久保 大憲
社会情勢が変化し、線引き都市計画の弊害が生まれている。線引きをなくしても、全て解決するわけではないが、次の世代のために、都市計画をどうしていくのかを抜本的な部分に目を向けて、当局の中でも検討していただきたい。
決算審査について
久保 大憲
今までは、議会で承認した予算が適正に執行されたのかという視点で審査してきたが、藤井市長が掲げる「幸せ日本一とやま」の実現のために、新たな施策の財源確保のため、決算審査の中で事業の継続や縮小、方向性について提案することについて、市長の見解を問う。
藤井市長
毎年度の決算の認定に当たって、決算数値の確認はもとより、予算や事業が適正かつ効果的に行われているのか質疑を行うなど、執行機関を監視する機能を果たすべく適正な決算審査に努められていると認識しており、審査を通じていただいた御意見等を施策に生かすように努めている。
今後とも「幸せ日本一とやま」の実現に向けて事業の方向性等を検討する中で、決算審査をはじめ一般質問等でいただいた御提案、これらを真摯に受け止めて、耳を傾けて、予算編成に反映したい。
議員御提案のように、いろんな場面で御意見を積極的に建設的に発信されることは大歓迎。